清里・自然体験プログラムに参加して-15年ぶりの清里再訪-たき火とガイドウォークを体験
家族で山梨県の清里に行きました。
清里には、大学時代に環境教育の講義の課外実習を受けにいったことがあります。
キープ協会(Kiyosato Educational Experiment Project:清里教育実験計画)が運営する一角に、研修から宿泊までお世話になったのでした。
当時はキャンプ場のコテージに宿泊しました。
今回は、同じくキープ協会が運営している清泉寮に宿泊しました。
清里に再び訪れた理由
実習では、キープ協会が企画している自然体験プログラムを受けました。
高原のハイキング、自然観察、ナイトハイク、星空観察など、滞在中はプログラムの連続でした。
プログラム以外の時間も、朝早く起きて朝日を見に行ったり、名物のソフトクリームを食べたりしました。
私は特にナイトハイクのことが強く印象に残っています。
学科のみんなで、暗い森の中を、キープ協会のレンジャーさん(自然案内人)に付いて歩いて行きました。
懐中電灯などは一切持ちません。
最初はよく見えなくて不安だらけで、自然と友達とくっつきながらゆっくり進みました。
それが、いつの間にか暗闇の中でも目が見えるようになっていました。
人間も暗闇でこんなに見える目を持っているんだ!と感動しました。
これをぜひ息子にも体験させたいし、息子は植物オタクだから高原の植物を見て喜ぶだろうなと思って「また清里に行ってみようよ!」とだんなを誘ったのでした。
だんなも大学の同期なので当時の実習に一緒に参加していました。
当時は付き合ってなかったし、おたがい意識もしてませんでしたね〜
▼ナイトハイクのことにも少し触れています
宿泊予約と自然体験プログラムの予約の兼ね合い
私はぜひともまたナイトハイクをやりたかったので問い合わせてみたら、ある月の自然体験プログラムの内容が決定するのは前月の終わり頃とのこと。
だんなの夏休み取得希望日を会社にあらかじめ申請する必要もあるので、プログラムが決まってから宿泊予約をするわけにはいきませんでした。
また、清里は避暑地なので夏休み期間はほとんどの日程が早い時点で満室になっていました。
なのでそこは妥協して、滞在期間に受けられるプログラムを受けようと割り切って宿泊予約をしました。
実習の時は団体予約だったので、大学の担当教授がプログラムを指定して申し込んでいたようです。
1日目のプログラム『カモシカの森でたき火』(提供元:清泉寮)
現地に着いてすぐに、たき火のプログラムに参加しました。この日、参加者は私たち家族のみでした。
火おこしをするとなると時間がかかりすぎるので、マッチを使って点火しましょうとレンジャーさんが言いました。
薪になる木もレンジャーさんが準備してくれていて、私たちに手渡してくれました。
「いきなり薪に火は付かないから、森の中にあるものを使って着火してみてください」
「火が付くものを森の中で集めてきてください」
と、われわれ参加者主導ムードで進みます。
森の中では足もとに枯れた笹のようなものがたくさんあったので、私もだんなもそれを拾ってきました。
渡された薪は、キャンプファイヤーの周りの木のように組んで、その中に枯れた笹を入れました。
ここにマッチで火を付けようとするのですが、すぐに消えてしまいます。
何回か試しましたが結果は同じでした。
▼小さな火が付くものの、勢いは弱まる一方で数秒後には完全に消えます
マッチも薪もあるのに、全くたき火を起こせませんでした!
それもそのはず。私たちのやり方では、火が付かない要素が盛りだくさんでした。
ダメポイント①:燃やす材料
まず、着火するには燃えやすい材料が必要です。
地面から拾ったものに火を付けることは難しいと教えてもらいました。
枯れていて乾いたように見える笹でしたが、地面からの水分を吸っていて実はかなり湿っているそうです。
森の中にあるもので、何が燃えるか?
答えは、木の皮でした。
こういう展開を読んでいたレンジャーさんは、すでに剥がした木の皮も準備してくれていたのでした。
ダメポイント②:薪の組み方
薪は、炎の形に似せて組むのが合理的と教えてもらいました。
下を大きく、上を小さく組みます。
たしかに、薪が炎の芯になるようなものなので、良く燃えるんでしょうね!
こんなわけで、レンジャーさんの教えがあってようやくたき火を起こすことができたのでした。
▼薪を組み直して、木の皮に点火
▼順調にに大きな炎になって、たき火の完成
レンジャーさんはこっそりロールパンを用意してくれていました。パンを串に刺してたき火で焼いて食べました。
たき火で焼いたパンはなぜかおいしい!
レンジャーさんも、理由はわからないけどそういうもんだと言っていました。
息子は終始、レンジャーさんに質問攻めでした。
レンジャーさんが火のことについても、植物のことについても、森の動物のことについても教えてくれるのですっかり尊敬して慕っているようでした。
プログラムを開始してすぐ、森に入ろうとする時点で息子が植物オタクなことに気づいたレンジャーさんは、触ると危険な植物についてまっ先に教えてくれました。
とっても信頼できるレンジャーさんでした。
2日目のプログラム『ガイドウォーク 森のお散歩』(提供元:八ヶ岳自然ふれあいセンター)
参加者は私たちと、もうひと組の家族でした。
どちらも幼稚園児連れだったので、森にはあまり入らずに草原を中心にガイドしてもらいました。
こども達は、宝箱と呼ばれる仕切りのついたトレイを渡されました。
ここにいろんな葉っぱや実を集めてみよう!と。
ここでも息子は植物オタクぶりを発揮して、植物名をズラズラと当ててレンジャーさんを驚かせていました。
四つ葉のクローバーがたくさん生えているという場所では、大人も一緒になって探しました。
こんなに真剣に探したのはこどもの時以来だなってくらい、真剣に探しました。
四つ葉を見つけたのは私ともうひと家族のお母さん。
そのお母さんもすごい気迫で探していました。
楽しい雰囲気の家族だったので、自然と盛り上がりました。
そしてすごいのがレンジャーさん。この日は五つ葉を見つけていました。
私は五つ葉を見たのも初めてですし、そんなものが存在することも知りませんでした。
四つ葉のクローバーが発生する確率は10万分の1とレンジャーさんが教えてくれたので、五つ葉はさらにケタ違いに珍しいものなんだと思います。
プログラムに大満足
こうして、ランダムに決められたプログラムに参加しましたが大満足でした。
家族一同、清里にまた行きたいと思っています。