大学時代に寮で生活したこと①-自信のあった当時にずっと依存していたけど、やっと気持ちが卒寮できた
昨日の夜、年長の息子がお風呂に入るにあたって脱いだ服をたたんでいました。
「洗濯するだけだからたたまなくていいのに~」
と伝えたところ、たたみたかったからたたんだのだと息子は言っていました。
無駄と思えるところを整えてみよ、という忠告かなと思って、私もタンスにしまう下着をたたんで入れることにしようかと思いました。
私は洋服はたたんでしまうけど、パンツはたたんでいないのです!
だんなの衣類をたたむ時も、パンツだけはたたんでいません。
きれいにたたまれたパンツが納まっているタンスの引き出しの様子をイメージしたところ、大学時代に一緒の寮で生活していた先輩のタンスの引き出しを思い出しました。
その先輩は几帳面なのか、きれいにたたまれたパンツがきれいに並べられていました。
まぶしいくらいのその様子に、女子力高っ!と思いました。
なんでそんなにプライベートな場所を見ることになったのかと言うと、その先輩が泥酔して帰ってきたのを何人かの寮生で個室に送り届けた時にたまたま見えたからであります。
女子寮なので、刺激的な光景が普通にさらされていることはよくありましたね。
だんだん慣れると麻痺してきたりして(笑)
そんなわけで、大学時代の4年間を過ごした寮生活を、懐かしんで思い出したのでした。
期待を裏切る楽しさだった寮生活
私は寮には入りたくなかったのですが、地方から上京するにあたって、寮に入ってほしいと親に言われて渋々入ることにしました。
寮費は安かったので、一人暮らしするよりも格安で生活できました。
共同生活をするという安心感もありました。
私は人見知りなので、最初は安心するどころか緊張しっぱなしでしたが。
ひとりひとりに個室は与えられているものの、玄関も洗面所も台所もお風呂も共同でした。
最初は会う先輩方になんだかんだと質問されるのが怖かった思い出があります。
寮と言ってもいろいろなタイプありますが、私のお世話になった寮は学生自身で運営している寮でした。
自治寮と呼ばれていました。
定期的な会議もあるし、総会もあるし、運営に関する会計も学生自身で行っていました。
男子寮と合同で行うイベントもありました。
そうやって寮生同士で関わるうちに、人間関係に慣れていきました。
寮には地方から上京している人が集まっていたので、北海道や沖縄の出身の人たちもいました。
様々な方言が聞けるし、各地域の文化や特産品などを経験できるという楽しい要素が盛りだくさんでした。
共同の台所に行けばだいたい誰かいるので、一緒にごはんを作ったり食べたり、テレビも話しながら見れました。
常に人に囲まれて生活していたら、実家を出た寂しさを感じることなく過ごせたのでした。
先輩、同期、後輩
私が入寮した時の大学4年生たちは、あこがれのかたまりのような存在でした。
見た目も中身も大人だし、バイトや就活をしている姿、彼氏や研究室の話など、全てがかっこよく見えました。
神がかっていました。
寮の掃除当番の内容を教えてもらう時、私は隣の部屋の4年生、Rさんに教えてもらいました。
台所のふきんを消毒するのに煮沸するのですが、「赤毛のアンみたいでしょ?」と言われてその温かい表現と感覚にドキドキしました。
Rさんは寮内でナイスバディ子と呼ばれていた、美人でスタイルの良い先輩でした。
勉強も寮のことも真面目にするし、彼氏のバイクに乗って出かけていく姿も素敵でした。
私はRさんに話しかけるネタはないかとがんばって探して、実際に話かける時になるとかんじゃうくらい尊敬していました。
4年生の先輩がたと話す時の、背伸びをしている感覚がたまらなかったです。
優しく見守ってくれるお姉さんがいっぱいできたみたいでした。
3年生の先輩がたはもう少し近い感じがして話しやすかったですし、2年生の先輩がたとは上下関係は侵さないように意識しつつももっと近い感じでした。
4年生とちがうのは、いじってくることがあることです。一緒にふざけるのもアリでした。
同期とは、協力したり、ふざけたり、相談したり、旅行に出かけたり。
大学時代の私にとって、あたりまえのように存在してくれていて、いなくてはいけない存在でした。
遠慮なくわがままを言ったりしたけれど、一緒に生活できたことがありがたいです。
そして後輩。
初めての後輩にどう対応したらいいのかわからない私に、気さくに話しかけてきてくれました。
それでも先輩として接してくれて、私は後輩たちと過ごす時間が自然に楽しくなりました。
食事や遊びに誘ってもらったこともよくありました。
先輩に誘われるのとは違ったうれしさがありました。後輩の輪に入れてくれるの!?みたいなふうに思えたので。
卒寮の時にもらった色紙の寄せ書きは、裏面にまでメッセージが書かれていました。
そう、私は寮でやりたい放題にやってこれたのでした。
先輩にかわいがられたし、同期とは近くて楽しい関係でいられたし、後輩とも楽しくやれたから。
4年目には、自分に相当の自信を持っていました。
大学を卒業して寮を去る時には、これまでに作った関係や居心地よい場所を失うことを受け入れたくなくて抜け殻のようになっていました。
本当の意味で(精神的に)卒寮しはじめたのはおととしだと思います。
卒寮を完了したのは、最近かもしれません。
物理的に卒寮した時から、15年近く経っています。
【②に続く】