体への "引き算" で健康にアプローチしてみよう- "足し算" ばかりになってない!?
体の調子が悪い時、どうしてますか?
医学的に病気とされている状態になったり、病院にかかるほどではないけど自分が送りたい生活に支障が出ている時、どうしてますか?
ほとんどの場合、薬や効能がうたわれている健康食品などで対応していませんか??
医師が処方してくれる薬には信頼感があります。
でもそういった薬でも、対症療法的な働きのものが多かったりしています。
体に起こっている不調の原因を治す働きをしてくれるわけではありません。
健康食品。ありとあらゆる種類の不調や、理想を追求するための商品が存在しています。
私も健康食品にはかなりのお金をかけてきた人間です。
副鼻腔炎になた豆茶、便秘に特別にミックスされた乳酸菌食品、乳腺炎にハーブティー、風邪予防にマヌカハニー、アレルギー体質に青汁、カンジダにハーブ系のサプリメント、吐き気にホメオパシーのレメディーなどなど、記憶していないものもまだあると思います。
こういう商品って、高いんですよね。しかも会員登録して定期購入しないと買えなかったり。
何より、切らすのが心配になるというのが最大のデメリットだと思います。
物に頼り切ってしまうんです。
私は美容系にはあまり気を使っていないので買ったことはありませんが、美容目的の健康食品には、コラーゲンを含むものがあったり、脂肪を燃やすものがあったりしますよね。
そういえば、筋肉をつけるためにプロテインを含む商品を買っていたことはあります。
こんなふうにさまざまな目的があるわけですが、これらの全てに共通することは、体に取り入れることによって効果を得ようというところ。
これを "足し算" 的思考 としてみます。
取り入れるものの値段も関係はありません。
手軽にヨーグルトを食べたり白湯を飲むことで腸内環境を良くしようとしたりすることも足し算になります。
"足し算" の限界
以前、職場で働いていた時に過労で心身ともに不調に陥ったことがあります。
ありとあらゆる症状に対する薬が出ました。
続けていた健康食品を摂るのをやめるのも怖いし、薬もたくさん飲まなきゃいけなかったりで、手軽なはずの飲むだけという行為ですらめんどうに感じました。
決定的だったのは、これです。
吐き気に対して処方された薬の副作用がめまい、めまいに対して処方された薬の副作用が吐き気だったことです。
自前の症状なのか副作用による症状なのかすらわからないじゃないか!という自虐的な思いを経て、私は体に足し算することへの限界を痛感しました。
そして明らかなストレス源であった当時の仕事を辞めました。
体が受けるストレスを劇的に減らせたこと。これは最大級の "引き算" でしたね!
そして症状のあれこれが改善して健康になっていくのがわかりました。
自分では気付かなかったのですが、当時、視力回復の目的で通っていた美容外科の先生に「肌がきれいになりましたね! 」と驚かれました。
ストレス恐るべし。
現実的な "引き算"
仕事を辞めるというのは極端な引き算の例でした。
私が健康のために取り入れている引き算には、プチ断食があります。
現代の生活では消化器は過労になりがちです。
プチ断食で消化器を休めることで、働きを回復させたり栄養素の吸収力を高めようという目的で行ってきました。
最近読んだ本『血流がすべて解決する』には、さらに他の効果も書かれていました。
著者の堀江昭佳氏は漢方薬剤師さんです。
胃が空っぽになると(食後およそ90分後に空になる)、胃は強い収縮を繰り返すそうです。
その収縮は90分ごとに繰り返されるそうです。
このときの収縮は非常に強力で、その刺激は胃だけでなく小腸まで連続的に伝わっていきます。
胃がこのような強い収縮をするのには、理由があります。
胃腸を掃除するためです。
強い収縮を起こすことで、胃や腸の中にある食べ物の残りカスや古い粘膜をはぎとり、胃腸をきれいにしていくのです。
そうです。空腹状態を保つことで胃腸をきれいにする働きを高める効果があるのでした。
胃カメラも大腸内視鏡も受けたことがありますが、どちらの時も内部に残りカスが溜まっていました。
胃カメラの時はそれが腫瘍に見えて、先生も私も緊張しました。
検査するために採取しようとつまんだところポロッとつかみ取れて「カスだった!」と安心しました。
検査前は絶食するし、普通はカスも残っていないものなんですよね。
それが残っていたということは消化器の掃除機能が落ちていたんだなと思います。
寝る直前に食事をした場合、睡眠中は消化が進まないので胃に食べ物が入ったままの状態でいることになります。
本来ならまとまった空腹時間が取れる睡眠時間。その間に行われる何回もの掃除の機会を失うことになります。
朝、おなかが空いていないというのは夜食べるのが遅かったり、夜に食べ過ぎていることが原因のようです。
私は今まで、朝起きておなかが空いていないなら無理に食べずにプチ断食のチャンスにしてしまえと思っていました。
試しに夕食の主食を抜いてみたところ、その翌朝はいつぶりだろうというほどひさしぶりに気持ちよくおなかが空いていました。
この本では、1週間の間、夕食自体を抜いてみることが勧められています。
少な目に食べることが人間にとって難しいことだからです。少な目を意識してもつい満腹になるまで食べてしまいがちです。
私には、夕食を抜くことの方が精神的ハードルが高いので、おかずだけ食べることにして実行しやすくしてみたのでした。
今までは胃腸を休ませることに意識が行っていましたが、胃腸をきれいにすることも意識するようになりました。
胃腸は自らきれいに整える機能を持っているので、その機能を発揮しやすい条件である継続した空腹状態を作れば良いのだと思いました。
印象的だった文章を載せておきます。
おなかがグーッと鳴って恥ずかしい思いをすることがあるかもしれませんが、これは掃除のために胃が収縮している音です。
おなかが鳴るのは、「おなかがすいたよ、食べたいよ~」という合図ではなくて、「掃除中だよ~。食べないで~」の合図だったのです。
野生動物は決して食べ過ぎないという話を聞いたことがあります。
体を整える重要性を本能的に分かっているのかもしれません。
人間を含む動物は、空腹のほうが良いパフォーマンスを挙げられるという話もあるくらいです。
空腹状態を必ずしも消そうとするだけでなく、受け入れながら生活することを始めていきませんか?
本には、廃鶏になる寸前の鶏に5~7日の断食をさせた例が載っていました。
そうすると羽が生え変わり肌の色が良くなり、卵を産む率がかなりアップする。
エサを与えないと急に目の色が変わってきて、日が経つに連れて生き生きと、キラキラ光るようになる。動作もぴちぴち、体も引き締まってくるのです。
これは!アンチエイジング効果も期待できそうです!
自己流の完全断食は避けてくださいね。
"足さない" 健康法
現状から何も減らすことなく実行できる健康習慣もあります。
まずは、この本に紹介されていた胃下垂解消法についてです。
胃が正常な位置よりも下がっている状態だと、胃がうまく働けません。
それをドローインを使って、腹膜内の内臓を支える筋力を上げて収まるべき位置に収まるようにしようという考えです。
何も使わずに自分の体だけで鍛えることができます。
詳しくは本でご確認ください。
さらに、私が1か月ほど前から始めた腸マッサージも劇的な効果を上げています。
胃まで不調になるほど腸にガスが溜まったり、便秘を繰り返していたのがウソのような快便ぶりになりました。
ヘルスケア大学のこちらのページの通りに行っています。
薬や健康食品に頼らなくても変えていける部分は、思っているより多いかもしれません。
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